大学で経営を学び株式会社リクルートに入社。その後、経験を生かし独立。バリ家具をインドネシアバリ島から独自のルートで、工場から直接仕入れにより大幅コスト削減に成功。従来高価なアジアン家具を一般ユーザーに求めやすい価格でインターネット販売。さらに住宅のモデルルームのレイアウト、店舗などのコンサルティングなどを手がける。インターネット家具販売「バリ家具.COM」を運営する BALINes 代表 横川賢一氏
ー レイアウトコンサルティングのオファーが多いとか。
そうですね、本来はバリ家具の販売がメインなんですけどね(笑)前職が株式会社リクルートに勤めてまして、住宅販売促進プロジェクトでデベロッパーさんや住宅メーカーさん・地元の不動産会社とお付合いしてました。約7年半ほどたずさわってましたから、その当時は、そうですね・・・1000件以上の住宅やマンションは見てきました。バリ家具販売を始めてから最初のうちは各不動産会社・工務店などに家具を販売してたのですが、いつの間にか住宅のディスプレイ・デザインなどのレイアウトコンサルティングなども手がけるようになっていました(笑)お客様からもたくさんの事を学ばせて頂き、またいろいろなことを経験させていただいてます。以前コーディネートをしてくださった方から、紹介オファーなども頂いたりしてますので、人とのつながりにとても感謝しています。
ー レイアウトってどうやって考えるのですか
どうやってと聞かれると難しいですけど、言えるとしたら空間演出・空間デザインしていきます。例えると私はいつも安い服を着ています、でも周りのみんなからはブランド品や高い服を着ていると言われ、価格差にびっくりされます(笑)この服もトータルで1万円いくかいかないかですよ(笑)高くてオシャレ、そのようなコーディネートは当たり前にかっこよく見えます。ですが価格もお手ごろでさらにかっこよく見える!これが皆さんに喜んでもらえていることじゃないでしょうか。
ー 実際にいくらでコーディネートしてもらえるんですか
やはり家具のオーダーや空間コーディネートで、ご質問が多いのは「で、いくらになります?」と。実際、その質問は10人いれば10人からその言葉が出ます。その質問に対して私の答えは「ご予算を投げてもらえればその範囲内でコーディネートさせて頂きますよ。」と。かっこよくいえば、価格はありません。ユーザー様のご予算が価格です。私はそれぞれのご予算にあわせてプランを考えますね。たとえどんなに優れたデザインでも、お客様の予算にあったプランでなければ何の意味も成さないと思っています。なによりこういうご時世ですから、多くの人が多額の予算を控えるのは当然でしょう。私はその資金の中で一番お客様に合った「かたち」にしたいと、厳しい予算であっても魅力のあるデザインは可能です。
ー 横川氏のコーディネートの特徴はありますか?
例えば家族が集まるリビング、そこには家族を引き立てる為あまりごちゃごちゃしたコーディネートはしません。またソファに座ったとき目線の高さにくるところにあえて雑貨を置くなどの仕掛けを作ったりもしますね(笑)本当に自分がいてよりリラックスできる空間を作ります。自分がリラックスできなかったら他の人もリラックスできませんから(笑)ある意味自己満足なのかもしれません(笑)それがぼくのスタイルです。理屈を語るだけのコーディネートはしません。お客様のニーズと僕の感覚とが合致した時にとてもいいものが出来ますね、いろいろなコーディネーターさんがいますがデザイン重視や自己満足な形だけにはなりたくないですね。
ー 1番コーディネート重視するものはなんですか
色のバランスじゃないでしょうか。デザインというのは感覚と色のバランス調整だとおもいます。素材を選んで空間と色のバランスを調整する。住宅とお住まいになるお客様を調整してマッチングさせる。それがコーディネートであって、お客様スタイルになってなければ意味がないですね。ある意味、デザインは私の中で料理ですね。スパイスを使いすぎると、味が複雑になるでしょ。出来るだけ素材を生かしてお客様にお口にあった料理をしないと、スパイスの足し算ばかりじゃだめですよね。足していくと素材のよさを殺してしまう。素材を生かした引き算の法則ですよ、素材の特性を最高に引き出しながら、最後一味でスパイスを使うわけです。私のコーディネートの考え方の理論は「素材を生かす」です。だからアジアンデザインを生かしていきたいのです、アジアン家具は木や葉の特性を最大限に引き出た形だからです。「木のぬくもり」・「木の冷たさ」・「木の強さ」・「木のやさしさ」日本は四季がありますので、夏は涼しく冬はぬくもりを。非常に感性溢れる素材ですね。ぼくは空間をデザインするときはもちろん、コーディネートをするときも、人がくつろげるデザインにしたいんです、まるでアジアのリゾートのような温暖な気候で海を見ながら、ゆったり浜辺でくつろぐと休まるように。また3年後5年後にも古さを感じないデザインにしたいですね。流行はあるでしょうが、みなさんは外国に行って古さを感じるでしょうか?また京都に行って感じるでしょうか?私には感じられません、それは「味」になっているからなんです。その風合いであり年期はよりよさを感じ出すのでないでしょうか、だからアジアンテイストを推奨しているかもしれません。ですがそのジャッジを下すのは私ではありません、あくまでもお客様ではないでしょうか
ー バリ島から家具を直輸入とお聞きしましたが
そうですね、直接工場から仕入れてしてます。みなさんになぜこんな他社と価格の差があるの?と聞かれますが、安さの秘密はありません。私はバリ島の現地スタッフを雇って現地の工場と専属契約してます。他社は家具1つだけの仕入れであったり、日本人スタッフを使うなどでスタッフの人件費などが商品の価格に含まれているのです。私の場合はバリ島まで行き自分の目で見て、コンテナ丸々1本で輸入していますし、またオンライン販売で人件費や店舗運営費などもかかりませんから、その分価格は自信があります(笑) 本場のバリ家具はとてもおしゃれで日本にないデザインが、とても魅力です。日本では合板木材が当たり前の中、すべて手作り、手編みで本物の無垢材を使って作るので、長持ちもするし使っていくほど味もでるんです。